【犯さん哉】@シアター・ドラマシティ

e0083991_11573984.jpg 11/3(土)13:00~ 【犯さん哉】@シアター・ドラマシティ

 熱烈な演劇ファンではありませんが、年に3~5回程気になるお芝居を観に行きます。
熱烈なファンではない為、面白そうな公演のチェックを見逃してることが多くて「あー!面白そうだったのにチケット売り切れてる~・・残念★」という事が多々あります。
 そんな中、
ケラリーノ・サンドロヴィッチ×古田新太
 【作・演出】がKERAで、【座長】が古田新太!!・・これは面白そうーーー!!!
【犯さん哉:キャスト】古田新太、中越典子、犬山イヌコ、姜暢雄、大倉孝二、八十田勇一、
入江雅人、山西惇 [インタヴュー&プロフィール紹介はコチラ]

 "一生懸命くだらないものをする"というコメント。
『本当に最近はなんだか、イイ話が粗製濫造な感じがするじゃないですか。
心がこもっていないというか。イイ話はイイ話でもっと骨身を削って作らなきゃダメだよね。』
そうそう!安易な泣ける話なんか嫌いやわ。
どうやら"世の中にはびこる、イイ話症候群を駆逐していきたい"という、"イイ話""よく出来た話"に対する反旗を翻すというのが根底にはあるらしい。



果たしてどんなモノが出来上がったのか?

一言(?)でいうと、非常にくだらなくて、スリリングで、おかしくて、危険なモノでした。

e0083991_155598.jpg 公演の10日程前に、急に6列目のほぼ真ん中といった良席がぴあに売り出されているのを見つけて即買い! 買った後に1席だけ残ってたみたいでしたけど、数分後にはSOLDOUT・・ラッキーやったなぁー。
こまめにみてみるものだ。
 当日。
左の画像が大きく舞台の幕の中央に。アナウンスがあり、いざ開演。幕が開くと…左画像と同じポーズをとった出演者が。
 開演1分にして、激怒する人もいるだろうと思われる展開。
"良識のある人"なら笑ってはいけない事を、徹底的に笑うようにたたみ掛けてくる。
(※死んでいく人をネタにして笑うような場面だったのです。でも夢。)
場面は変わり、古田新太14歳。(出演者は実名が登場人物名。)
古田さん、白ブリーフ姿でした。このお芝居の8,9割は白ブリーフ姿でした。
姜暢雄くんは紫のブラ&ショーツに黒のガーターベルトだし。
個性的な出演者陣の中で、中越典子さんのキレっぷりも光ってました。
でも、可愛い人は何をやっても可愛い!!! ここ1ヶ月程、中越典子さんブームです(笑)。
新感線の看板役者で今回の主役である古田新太さんに劣らず、NYLON100℃の看板役者大倉孝二さんの存在感も大きかったです。好きですね~。
で、どんなお芝居だったの?と訊かれると、とても困るのです。ストーリーが重要な要因のお芝居ではないから。
それでも大まかなストーリーは一応あるので書いてみます。

 「古田新太」少年は夢で神様に『世界の終わり』は自分自身によって幕がひかれるだろうという予言を見る。貧乏だった「古田新太」少年が、色々あって「入江雅人」に脅される立場になる。
文才のあった「古田新太」は、「入江雅人」のゴーストライターに。"入江雅人"の代表作には『恋人が病気で死んじゃう話』『大腸がん再発』などがあり、感動作を沢山世に送り出している、誰もが知っているベストセラー作家。でも、そろそろゴーストライターである「古田」は、自分の名前で本が出版されない事と、人が死ぬ感動作を書くことに不満を感じ始めていて、「入江」に"古田新太"として本を出版する事と、もう人が死ぬような物語は書かない事を交渉する。しかし、読者は"入江雅人"のネームバリューに価値があり、"人が死なない物語"を期待などしていことに気づく。"入江雅人"の"人が死ぬ感動作"を期待しているのだった。

 ・・という内容かな?
ここでやっと、幕が開いてすぐに『人が死ぬ様子を笑いにするなんてけしからん!』と憤慨した
人や、不快に思った人、感動作好きな人に問題提起。『人が死ぬ事に不快感を示しながら、泣きの娯楽の装置として登場人物が死ぬ事を望むのは良い事なの? あれはダメでこれはアリという線引きは?』といった事に気づかされる。
 こういった大まかな内容で、とんでもなくナンセンスな台詞や演出によって笑いと共に嵐のように駆け抜けていくお芝居でした。そして伏線の張られた『世界の終わり』は、それこそとんでもなく、ものすごーーーーーく、くだらない。
 舞台の殆どを白ブリーフ一枚だった古田新太さん。
最後には全裸でしたよー。・・後ろ向きだったけど、見えちゃったよ。

 このお芝居の公演は賛否両論がものすごく激しく分かれるらしいです。
(ケラリーノ・サンドロヴィッチblogはコチラ

もともとあたしも、泣ける話=良い作品、泣けるバラード=良い曲・・というような単純な図式は嫌いなんです。
泣ける話や、笑える話や、楽しい話、怖いのや、アクションもの、映画や本やお芝居、ドラマ、音楽、色んなジャンルやフィールドがあるけれども、どうしてか単純な図式によって線引きされてるように見受けられる事が多々ある。感動モノだから良いとか、バラードだから良いとか、ジャンル分けでそのまま評価されるのではない筈だ。その作品や曲の品質が評価されるべき筈だ。
 『デタラメ芝居だろうが感動作だろうが、よいモノとよくないモノがあり、
 よいモノには値打ちがあるし、よくないモノには値打ちはないのだ。』
というケラリーノ・サンドロヴィッチさんの考えへは深く賛同致します。

 今回のお芝居で脚本・演出・出演のどれをとっても、
"全力で臨んでるんだなー"っていう意気込みはひしひしと伝わってきたし、
正直目を塞ぎたくなるシーンも少なからずあったにせよ、
こんな滅茶苦茶で、危険で、くだらないけど、面白かったー!!!・・?
というグルグルした訳の解らない思いになるのも珍しい体験やったな~。

 なんか共犯者になったような、そんな気分。

でも、やっぱり観る人によっては、0点にも100点にも、採点不能にもなりうるものでした。
観るからにはそれなりの覚悟がいるな。
これは絶対にテレビなんかで放送出来ませんね。

 この毒を例えるとすると、【サウスパーク】と【シンプソンズ】の中間くらいで、
ジム・キャリーやベン・スティラーが出演してるような感じ。

※サウスパークはあたしの感覚では受け入れられません~。無理★
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by tsubaki-tsubaki | 2007-11-04 23:20